着くだけじゃない 防衛大学校の着校

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着くだけじゃない 防衛大学校の着校

 

初め入校する気がなかった防衛大学校。

 

ですがすったもんだあり、「行くか!」となりました。

 

そこで、防衛大学校に入校する新入生にとって最初の大きな行事は「着校」です。

 

この頁では、着校の体験を書きます。

 

YouTubeでは動画を公開しています!!!

ご意見、ご質問、その他コメントは以下動画からどうぞ!!!

 

 

着校とは

 

抑 ‘着校’ とは?ですが、

 

意味としては漢字のままで、防衛大学校への到着を表します。

 

ですが、着いたら終りか?というと、そうでもないです。

 

防大生になるのに色んな準備があります。

 

主には服だの物だのです。

 

着いた日にこういう準備もします。

 

こうした準備も含めて ‘着校’ と呼んだりもします。

 

この頁でも、着いてからのあれこれも含めて「着校」とします。

 

最近は防衛大学校出身のYouTuberやブロガーがいて、防衛大学校についての発信を積極的にしてるので、’入校’ と ‘着校’ の違いの解説もなされてるので、知られてきてはいるかもしれませんが、

‘入校’ と ‘着校’ は異なるんです。

 

着校は防衛大学校に着いてあれこれするだけですが、

入校すると正式に防衛大学校の学生になります。

 

私の代ですと、着校は4/1、入校は4/5でした。

 

着校しただけでは正式に防衛大学校の学生になるかというと、ならないんです。

 

じゃあ着校から入校までの謎の期間は?というと、

いわば ‘お試し期間’ ですかね。

 

‘お客さん期間’ なんても言われますが。

 

この期間は、新入生が防衛大学校の生活を体験し、防衛大学校でやってけるか見極める期間といえます。

 

この間にもし「やめたい」って言ったら、簡単に帰してくれます。

 

ですが正式に入校してしまうと、単に防衛大学校の学生になるのみならず、

自衛隊員にもなるから、特別職の国家公務員にもなります。

 

なので公務員の退職手続きをとらなきゃいけないから、けっこう時間が掛ります。

 

さっさと辞めたい人は、正規の手続をとらず脱走する人もいますが、

脱走すると警務隊が出動して大騒ぎになるのですが、

おっと話がかなり脱線しましたね。

 

着校と入校は異なります。

 

着校しただけでは自衛隊員でも公務員でもありません。

 

というのを書きたかったんです。

 

 

到着と大隊発表

 

4/1朝、いよいよ着校。

 

防衛大学校ってね、小原台っていう小高い丘の上にありまして、

正門の近くに路線バスのバス停があります。

 

なのでその日そのバスに乗ってる若者は大概、新入生です。

 

私は横須賀までは母と一緒でしたが、

1人で来てる子なんかだと、前泊してるホテルで知合ったりとかするんでしょうね。

 

バスの中で親しく会話してる子もいましたよ。

 

バスを降りて、入校手続して、

あ、この文でいう ‘入校’ ってのは、防衛大学校の敷地に入る手続ね。

 

立派な自衛隊の施設ですから、ちゃんと手続しないと入れません。

 

手続を済ませて入ると、既に新入生が集められていました。

 

因みに私は、遅くもなく早くもない時間に着きました。

 

防衛大学校には4つの大隊があって、学生はどっかの大隊にもれなく入るんですが、

入る大隊の発表は、着いて、入る手続き済ませてからでしたね。

 

で、新入生が集められる折には、もう大隊毎に集められてました。

 

私は第3大隊でした。

 

どいつがどの大隊に入るか、どう決るかは不明です。

 

よって私が第3大隊に選ばれた理由も不明です。

 

 

対番

 

対番とは、新入生のお世話する防大生です。

 

厳密にいえば、世話する上級生を「上対番」、世話される下級生を「下対番」というので、

上級生と新入生の1対を「対番」とするのであって、

対番=世話係かの如き説明は、本当は正しくないんですがね。

 

上対番は大体は2年生、

偶に3年生がします。

 

4年生が上対番するのは聞かないですね。

 

初め、私についてくれた対番は、3年生の人でした。

 

ですが途中で2年生に変りました。

 

変ったというか、主たる上対番が交代したというか。

 

初めについてくれてた3年生も、全く外れてはいませんでした。

 

新入生が集められて、大隊の発表があって、の後で対番が「初めまして」するんですが、

その詳細を覚えてなくてですね…

 

ですが大隊が分ると対番の顔合せですし、

その後の行動は殆ど対番と一緒です。

 

対番と顔合せしたら、あれやこれやの用意があります。

 

これしてあれしてそれして…

って、大まかにはあるんですが、

恐らくそこまで明確に順序だってなかったんじゃないかな…

 

すいてる所からやっていきましょう! だったかと。

 

 

身体測定

 

着校すると身体測定がありました。

 

身長体重を計ってとか、そのぐらいでした。

 

大隊発表や対番紹介と、どっちが先だったかは覚えてません。

 

 

散髪

 

散髪は対番紹介が終ってからでした。

 

自衛隊の学校とあって、敷地内に床屋完備です。

 

結構がっつり切られますよ!

 

朝の新入生の髪の長さはまちまちですが、

昼ぐらいには男は野球部、女もまあまあ短くなってます。

 

防衛大学校の床屋は ‘床屋’ であって ‘美容院’ ではないので、

一般の大学生が如く ‘お洒落な’ 髪型は期待しないで下さいね(笑)

 

 

制服

 

制服のサイズ合せは比較的重要なんじゃないでしょうか!?

 

防衛大学校の服装は種類豊富で、

所謂 ‘制服’ だけでも3種類あります。

 

「常装」といわれる冬服

中間服

夏服

 

加えて作業着。

 

で、其らに応じた帽子。

 

靴は3種類。

 

短靴、作業靴、半長靴。

(たんか、さぎょうか、はんちょうか、と読みます)

 

常装といわれる冬服は、紺の学蘭で、

釦じゃなくてチャックです。

 

上ですが、結構な ‘短蘭’ です。

 

私の地元では、短蘭といえば不良の服装ですが、

そういう土地柄もあってか、「こんな短くていいのかな!?」と疑ったものです(苦笑)

 

意外だったのは、ズボンはベルトじゃなくてサスペンダなんですよね!

 

中間服は、上が水色に紺のネクタイ、

下が紺のズボン又はスカートです。

 

中間服の下はベルトなんですよね。

 

統一すりゃいいのにと思うんですが…

 

夏服は全身まっ白の半袖長ズボン又はスカート。

 

夏服は格好いいですね!

 

作業着は…

作業着としか説明できません…

 

あの型の作業着は独特というか、

自衛隊以外では見ない作業着です。

 

まあ、着たら理解できます(笑)

 

ざっくりいうと、課業、即ち授業は制服、

学生舎では作業着

です。

 

男女差ですが、

昔は女はブレザー型だったんですが、廃止されたみたいで、

私の代で既に差は殆どないです。

 

下半身がスカートの折があるぐらいで、

帽子も含めて上半身は全く一緒ですね。

 

靴ですが、まず短靴ってのは革靴です。

 

普通の革靴より固いらしくって、

確かに固かったですね。

 

びっくりしたのが、短靴がやたらブカブカだったんです。

 

私、靴のサイズは大きい靴を選ぶのですが、

その私ですら「ブカブカじゃないか!」とびっくりするぐらいブカブカでした。

 

対番にも聞いたんですが、

「こんなもん」て回答でした。

 

初めて革靴を履いたのが防衛大学校の着校だったもんですから、

「世の革靴って皆ブカブカなのかな!?」と勝手に思込んでしまいまして…

 

後に「そうでもない」って知るんですが、

皆あんなにブカブカな短靴を履いてたのかは今でもとても気になります!

 

短靴を履くのは、基本は制服を着てる折です。

 

作業靴は白いスニーカです。

 

作業靴はぴったりだったんですよね。

 

謎なんですよ…

 

作業着着てる折に履くのが基本ですので、

学生舎では作業着に作業靴が多いですね。

 

ブカブカじゃなかったのに加えて

スニーカですから履易かったです。

 

半長靴は安全靴です。

 

見た目は長靴というか、ブーツみたいです。

 

加えて、服ではないんですが、

鞄とか、勉強に使う官品の貸与もあります。

 

どのタイミングかは忘れましたが…

 

 

昼食

 

そうこうしてると昼になるので、

昼食です。

 

防衛大学校お初の飯ですね。

 

献立はご飯、カレー、果物ヨーグルトです。

 

ハレの日の給食みたいでした。

 

「自衛隊だけあって、行事の日にはカレーかぁ」なんて思ったものです。

 

そういう決りかどうかは不明ですがね。

 

着校最初の昼食はまあまあおいしいですが、

その献立に騙されちゃだめですよ(笑)

 

 

初めまして

 

一通りの準備が終ると、所属大隊の学生舎に行って、初めましての時間があったと存じます。

 

ですがこの辺、余り覚えてないんですよね…

 

気がついたら「君の部屋ここね!」てなってたんです。

 

覚えてるのは、中隊の新入生が集められて「初めまして」したのと、

部屋の前で出身地を聞かれました。

 

出身地の質問は、地元の防衛協会か地方協力本部かの兼合だと存じますが、

詳細は不明です。

 

この折には、新入生も真新しい制服着てましたね。

 

因みに学生舎全体で1つの大隊で、

中隊は各階、

小隊は…知りません…

 

例えば11中隊といえば、

第1大隊の学生舎の1階に住んでる。となります。

 

ついでにいうと、着校時点で住民票も防衛大学校にするので、

住民票では、防衛大学校に引越すとなります。

 

 

部活の勧誘

 

着校日に限りませんが、

着校日から早くも部活の勧誘が始まります。

 

本当は公式の部活紹介が正式に入校するとあるらしく、

それ迄は表向は勧誘禁止、だそうです。

 

ですがなかなかにがばがばな決りで、

上級生が我々の自習室に入ってきて、

「勧誘じゃないから!」とかいいながら部活の動画を流してました。

 

防衛大学校では数人で同じ部屋で寝ますが、

寝室と自習室は別れています。

 

寝室と自習室が1セットで、

同じ寝室で寝てる学生で、同じ自習室で勉強します。

 

対番とかでないと人の自習室には余り入らない筈ですが、

我々の自習室に入ってきた上級生は、我々の部屋の1年生の誰の対番でもなかったんですよね。

 

今から思えば、なかなかに厚かましくて際々な行いですね。

 

ですが何が勧誘かも難しくって、

教官から新入生へ説明が何回かありましたが、

その折に先輩を紹介されたりしますが、

「この先輩は合唱部だよ」とか

「運動部は絶対だけど文化部も希望があれば入れるよ」とか

案内ともとれる発言があるので、大した決りじゃないのかもしれません。

 

 

説明

 

着校のばたばたも一段落した午後、

もしかしたら夜だったかもしれませんが、

3佐、恐らく中隊指導教官かと存じますが、

から、防衛大学校の、主に学生生活について説明がありました。

 

「そんなの受験前の説明会でもやるんじゃないか」と思うかもしれませんが、

受験前の説明会は防衛大学校の魅力というか、

悪くいえば上辺だけの説明会になりがちです。

 

対してこの説明は、リアルというか、

一言でいえば「この大学校、厳しいけどやってける?」「覚悟が要るけど大丈夫?」って説明です。

 

説明 ‘会’ ってぐらいでもないんてすけどね。

 

一般大学の学生が遊んだりしてる間も防大生は腕立てやら訓練やらで厳しい学生生活だよ!

っていうのを、ご丁寧に絵つきで説明賜って。

 

知ってたっちゃ知ってたけど、

もっと早く言えとも思いましたね。

 

受験前の説明会でこういうのまで説明するのが本当はいいと存じますが、

宣伝もあるからなかなかリアルまで説明できないんでしょう。

 

防衛大学校に限らず、よくあります。

 

 

終りに

 

着校日のばたばたは大体こんなもんです。

 

かれこれ十年以上前ですし、記憶も定かじゃないし、

着校すれば必然に経験するし、一般人が知っててもしょうがないので、

無意味な頁だったらすみません。

 

「こういう学校もあるんだな」と思って貰えれば。

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