憲法の私人間効力
憲法の私人間効力は、間接適用説が通説です。これは、私法の一般条項を通じて間接的に適用するものです。
日産自動車女子若年定年制事件において、最高裁は就業規則が性別での差別に当るとして、民法90条に違反するとしました。
三菱樹脂事件において、企業が特定の思想を持つ学生の採用を拒む事は違法ではないと判示しました。
国家同視説は、民間主体であっても国家と同等の力を持つ私人には、憲法を直接適用しようという考え方です。
昭和女子大事件において、大学に反して政治活動をした学生の退学処分は違法ではないと判示しました。
百里基地訴訟において、最高裁は憲法9条を直接適用せず、民法90条違反でもないとしました。
憲法が例外的に直接適用される場面として、投票の秘密、奴隷的拘束、児童の酷使、労働基本権があります。
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