ブログ 国に責任を取らせる! 国家責任法 わかりやすく 国家の国際責任の発生には、発生→追及→解除の3段階があります。発生の要件として、主観的要件、主体的要件、客観的要件の3つがあります。但し、違法性阻却事由があると、国家責任は発生しません。追及には主に外交的保護権による追及と、国際社会の一般利益の侵害に対しての追及があり、外交的保護権では、国内的救済完了の原則を満たす必要があります。解除には、原状回復、金銭賠償、満足があります。 2023.01.28 ブログ
ブログ 条約法をわかりやすく解説 条約とは、国際法によって規律される国際法主体の文書の合意です。署名や批准が必要ですが、これらを満たすと名称の如何を問わず条約です。これらを満たさず、法的拘束力がないものは非法律的合意とよばれす。条約は、基本的には加盟国だけを拘束しますが、例外的に第3国を拘束する場合があります。留保とは、特定の規定を排除又は変更する事です。解釈宣言とは、特定の条項で複数の解釈が可能な場合、自国が採用する解釈を表明する宣言です。条約の無効原因には国内法違反、瑕疵があり、瑕疵には更に錯誤、詐欺、買収があります。条約の解釈には主観的解釈、客観的解釈、目的論的解釈があります。条約の終了原因には、当事国の合意、合意によらない原因として、重大な違反、事情の根本的変化、外交領事関係の断絶、新強行規範の成立があります。 2023.01.27 ブログ
ブログ 外交官と領事官の違いに関する国際法 今回は外交領事関係法についつ書いています。外交使節団の任務は1.代表機能2.報告機能3.推進機能があります。外交関係は、接受国のアグレマンに始まり、ペルソナ•ノン•グラータの通告や派遣国の召還で帰国します。領事は外交使節団とは別物で、1.保護任務2.促進任務3.行政機関事務があります。特権免除とは、外交特権ともいい、接受国から逮捕や裁判にかけられない権利です。 2023.01.25 ブログ
ブログ 国際経済法をわかりやすく解説 GATT・WTO・地域経済統合 世界的な自由貿易をしようとITOを作ろうとしたが失し、長らくGATTがその役割を担ってきました。GATTの大きな内容として、「関税等についての一般的最恵国待遇義務」と「非関税障壁の原則禁止」があり、特に数量制限は禁止されます。GATTの問題を解消してできたWTOには、附属書1~4までがあり、附属書1には更にGATT、GATS、TRIPsがあります。WTOの紛争解決手続きはパネルと上級委員会の2審制です。地域経済統合には関税同盟、FTA、EPAがあります。 2023.01.24 ブログ
ブログ 国際刑事法とは -国際犯罪・国際刑事裁判所・犯罪人引き渡し条約- 国際犯罪とは、主として条約や国際慣習法が犯罪としている犯罪をさします。戦争犯罪は、第2次世界大戦で裁かれましたが、法的に問題があります。第2次世界大戦後、国際犯罪を法典化する動きがあります。国際刑事裁判所は、ジェノサイド罪、人道に対する罪、戦争犯罪、侵略の罪を裁きます。国際刑事裁判所への付託には、国際刑事裁判所規定の締約国が検察官に付託、検察官の職権捜査、国連安全保障理事会が検察官に付託、があります。諸国の共通利益を害する犯罪として、テロがあり、各種の国際テロ関連諸条約がありますが、共通点は、一般的な定型化と普遍性の確保、網羅的な裁判管轄権の設定、「引渡しか訴追か」の義務があります。外国の犯罪者が逃げてきた場合、犯罪人引渡しがありますが、政治犯引渡しについては問題があります。 2023.01.21 ブログ
ブログ 国際人権法を分かりやすく解説 -世界人権宣言・国際人権規約・人民自決権- 人権は元々は国内問題でありますが、放置すると重大な国際問題に発展する恐れがあり、国際法が規律するに至りました。人権を巡る条約には、国連憲章、世界人権宣言、国際人権規約、その他地域条約や個別条約があります。国際人権規約には社会権を規定したA規約、自由権を規定したB規約、個人通報制度を規定した第1選択議定書、死刑廃止を規定した第2選択議定書、があります。人権を普遍の価値とする西欧普遍主義と、国それぞれとする文化相対主義や経済•社会的発展による程度問題を主張する考えが対立しています。人民自決権は1.外的自決は外国の支配からの解放2.内的自決は政治的な意思決定の自由があるが、主には外的自決をさします。 2023.01.19 ブログ
ブログ 外国人と国際法 出入国・外国人待遇・難民・土地収用と国有化 外国人の出入国に関して、国際法は、入国は各国の裁量で入国させる義務はなく、出国については外国人の自由とします。災害や戦争で祖国を追われた難民ですが、難民問題を解決する国連難民高等弁務官事務所が定義するマンデート難民がありますが、難民認定権は各国にあり、マンデート難民と各国が認定した難民とに食い違いが生じる事があります。難民には最低限の生活待遇をさせなければなりません。生命や自由の危害が生じる国への送還を禁止するノン•ルフールマン原則もあります。外国人の財産の収用には、公益の原則、無差別の原則、補償の原則を規定した収用3原則があり、補償の原則では十分な、実行的な、迅速な補償を規定したハル3原則があります。 2023.01.18 ブログ
ブログ 国籍の国際法 今回は国籍について、国際法の観点から記述しています。国籍とは「特定の国に所属する為の法的な絆」です。国籍を与えるのはその国の裁量であって、国籍が被ったりする場合があります。国籍には国籍国との実質的な関係性である「真正の連関」が必要です。 2023.01.16 ブログ
ブログ 国際公域と国際化地域 川・空・宇宙・南極の国際法 今回は国際公域•国際化地域について書いています。ざっくりいうと、複数国が利用するエリアについてです。国際河川、空、宇宙、南極等がそれらに当てはまります。国際法はそれぞれ別個に規定をおいています。お互い、自分達の利権には必死ですから、それを調整する国際法もなかなかややこしくなっております。 2023.01.16 ブログ
ブログ 公海と法的深海底の国際法 この記事では、接続水域、公海、深海底について書いています。接続水域は、陸から24海里の内、領海を除いた海域で、領海に入るとヤバそうな船を規制できる海域です。公海はどこの国の海でもない海域で、基本は各国が自由にできるが、他の国に迷惑をかけない様に妥当な配慮義務を負います。公海は決して無法地帯ではなく、公海海上警察権という権利があって、犯罪の種類に応じて全ての国または特定の国に逮捕したり裁判したりする権利があります。深海底は国家主権が及ばない「人類の共同遺産」ですが、国際海底機構と、国際海底機構と契約した国や企業が共同で開発できます。 2023.01.15 ブログ